脂質異常症とは、血液の中に溶けているコレステロールや中性脂肪(トリグリセライド)などの脂質が、多すぎる、少なすぎる状態のことです。簡単にいうと血液がドロドロの状態です。
脂質異常症は、自覚症状がほとんどありません。日常生活を送る上での不都合もあまりないため、つい放置してしまいやすいです。しかし、そのままにしておくと、脂質が血管壁にたまって動脈硬化を引き起こします。動脈硬化が起こっていても、気づかないで生活していると、心筋梗塞や脳梗塞など深刻な事態になってしまうリスクが高まります。
動脈硬化を進行させるのは、血管壁に入り込んでくるコレステロール成分が原因です。また、中性脂肪も血管を障害することがわかっています。
脂質異常症の発症の要因は、糖質や炭水化物の摂り過ぎ、過食、運動不足、肥満、喫煙、アルコールの飲みすぎ、ストレスなどが関係しているといわれています。特に、「内臓脂肪型肥満」の方は中性脂肪が多くなりやすい傾向があります。
動脈硬化や動脈硬化による疾患に至らないようにするには、LDLコレステロールや中性脂肪を適切にコントロールすることが重要です具体的には、植物性タンパク質と食物繊維をとるように心がけたり、ストレスを解消する、1日10〜15分程度の運動を1日2〜3回、週に4日程度続ける等、生活習慣を整えることが大切です。
また、必要に応じて薬の処方も検討します。当院では、定期的な血液検査や診察を行い、患者様の生活を一緒に考えてまいります。