大腸がん
大腸がんは結腸、直腸に生じるがんです。
腺腫という良性の腫瘍ががん化して発生するものと、正常な粘膜から直接発生するものがあります。
症状
早期の大腸がんは自覚症状はほとんどありません。
微量の出血が検診などで便潜血陽性となり発見する場合もあります。
進行すると、便に血が混じる血便や下血、慢性的な出血によるめまいなどの貧血症状、腸が狭くなることによる便秘や下痢、便が細くなる、便が残る感じがする、お腹が張るなどの症状が現れることもあります。
さらに進行すると腸閉塞となり、便が出なくなって、腹痛や嘔吐などの症状が起こります。
原因
遺伝的な要因、食生活の欧米化(高脂肪、高タンパク、低繊維)などが挙げられます。
検査
大腸がんが疑われる場合、大腸内視鏡検査などを行ない、がんかどうか確定します。
ポリープなどの病変が見つかったら、生検(その病変全体あるいは一部の組織を採取)して病理診断をします。
また、CTなど各種画像検査を利用して転移の有無などを検索します。
腫瘍マーカー検査では、がんの診断の補助や診断後の経過観察、治療の効果判定などを目的として行ないます。
治療
大腸がんの治療には、内視鏡治療、手術、薬物療法、放射線治療などがあります。
治療は、がんの進行の程度を示すステージやがんの性質、体の状態などに基づいて検討します。
内視鏡治療
内視鏡を使って、大腸の内側からがんを切除する方法です。
がんがリンパ節に転移している可能性がほとんどなく、完全に切除できる大きさと部位にある場合が適応となります。
体に対する負担が少なく、かつ安全に行なえる治療です。
出血や腸に穴が開くリスクがあります。治療のために入院が必要な場合もあります。
切除した病変は病理検査を行ない、がんの種類や広がりの程度を確認します。
その結果、再発やリンパ節転移の危険性があると分かった場合には、改めて手術が必要になる場合があります。
ポリペクトミー(内視鏡的ポリープ切除術)
キノコのような形に盛り上がった、根元に茎やくびれのある病変に対する治療です。
がんになる前の段階の病変を対象としています。
当院で切除が可能な範囲であれば、実施しています。
また任意で加入している医療保険などで保険給付金の対象となる場合がございます。
詳しくは当院までご相談ください。
