便秘症を引き起こす最も重要な病気は大腸がんです。内視鏡検査をを行い、がんや大きなポリープが無いかなどを確認します。当院では、内視鏡検査を苦痛が少ないよう検査を行うことができます。検査中に鎮静剤を使用したり、院内で下剤を飲むことが可能です。
〈治療〉①生活習慣の改善
便秘症の治療において、生活習慣の改善が基本となります。規則正しい生活を心がけ、生活リズムを整えることで、自律神経が整うため、排便を規則正しく行うことにつながります。また、便意を我慢せず、便意を感じた時にトイレに行くことも大切です。排便を我慢することが多いと、便秘症が悪化しやすくなります。
さらに、適度の運動を行うことも大切です。運動を行うことで、腸の動きが促されます。食習慣については、まず、1日3食を規則正しく摂取することが大切です。特に朝食の摂取は体内リズムを整え、胃や腸を刺激し、排便反射を促しやすくします。朝食後にトイレに座る習慣をつけると排便習慣が整えられやすくなります。また、水分をしっかりとることで、便がやわらかくなり、排便がしやすくなります。
②食物繊維の摂取
食物繊維の摂取も大切です。水に溶ける水溶性食物繊維と、水に溶けにくい不溶性食物繊維の2種類があります。水溶性食物繊維は腸内の善玉菌を増やしたり、便を柔らかくする作用があります。果物や繊維の柔らかい野菜(にんじんやキャベツなど)、海藻類などに含まれます。
不溶性食物繊維は、便の量を増やして腸管を刺激し、腸の運動を活発化させ、便通を整える働きをします。根菜類やきのこ類、繊維の硬い野菜(たけのこなど)、豆類などに含まれます。適切な食物繊維の摂取で便秘が改善することがあります。